キャンプ初心者その28【失敗しない着火の方法】

初心者向けシリーズ

自分で炭を作れないかと悪戦苦闘しましたがその時に薪割りを手伝いに来た友達に「軽トラで取ってくるから火つけといてよ」と頼みました。15分後軽トラで帰ってきたらまだ火が着いてない…道具は手斧、ナイフ、ライターがあって薪も枯れた草や新聞紙などもあって火が着かない??と思いましたが友達には難しいようでした。

友達の着火をみていると段階をふまず火口から薪につけようとしているようでした。今回は意外に難しい着火について私の経験上の話を書きたいと思います。

 

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火が燃える原理

小学校でビンにろうそくを入れ燃焼を勉強する実験をした人も多いのではないでしょうか?ろうそくに火をつけると芯をつたいろうが気化して火が着くと習った記憶があります。火が燃える三大要素がありますそれが熱、可燃物、酸素です。

熱  ・・・酸化を促す熱
可燃物・・・酸素と反応する可燃物
酸素 ・・・酸化反応をおこす酸素

当たり前と言えばそうなのですがいざ木に火をつけ安定させようと思うとなかなか時間がかかるもの。なぜろうそくの様にすぐに着かないのか?それは木が燃える時も木から可燃ガスが出てそれが炎として燃えているからです。

木から水分が蒸発して可燃ガスが出始めるのは100℃以上になってから可燃ガスが出始め200℃ぐらいからセルロースの分解が進み一酸化炭素、炭化水素などの可燃物質が多く出始めます。炭作りの時に280℃くらいから組織分解が進むという事を学びました。薪が勢いよく燃え始めるにはやはり280℃くらいまで加熱する必要がありそうです。そういう事からもいきなり大きな薪に火をつけるのは不可能なのです。

 

失敗せずに焚き火する方法

火口を準備する

どこに着火するかがとても重要です。最初に火をつける物を火口といいます。おすすめの火口は枯れ草、杉の葉、麻紐、杉の樹皮、麻ひもなどが火口になり着火した瞬間によく燃え上がる物が火口に選ばれます。

ファイヤースターターで着火する場合はチャークロスや麻紐などが火口として使いやすいと思います。着火する際の火口はとても大事でこの火口が湿っていたり濡れていると着火する時に大きく手間取ります。そのためキャンプをする人は着火するための乾いた火口を持って行く人も多いと思います。私もチャークロスと麻紐を乾いた火口としていつも持っていっています。

麻紐はこのままだと燃えにくいので解いてくしゅくしゅにします

この状態になるとめちゃくちゃよく燃えてくれます。

持って行く時は密封出来る袋に入れ雨や湿気から保護しつつ持って行きます。これをファイヤースターターと一緒に保管しています。

焚き付けを準備する

焚き付けとは火口に着火した炎で消さないように主燃料となる薪に火を付けるための物です。なるべく細く火が着きやすい枝や枯れた杉の葉、松ぼっくりなどを準備します。ナイフで焚き付けとしてフェザーステックを作るのもおすすめ!松ぼっくり?と思うかもしれませんが松ぼっくりには松ヤニがたくさん含まれていて天然の着火剤と言われるくらい一度火がつくとよく燃えてくれます。焚き付けはなるべく乾いた枝や木を準備してください。乾いているかどうかは枝を折ると分かります。パキッ!と音を立てて2つに折れれば乾いた枝です。一方、音がならず綺麗に折れなかったら湿っている枝です。

なるべく多くの乾いた枝を集めるといいです。また雨が降った次の日など地面が湿っている時は木に引っかかっている枝を見つけて焚き付けにするとGOOD!地面に落ちていないので乾いていることが多いです。着火の8割はこの火口と焚き付けを準備する事で完了します。火口に着火、焚き付けに燃え移り焚き付けがよく燃え出すとほぼ着火は成功!あとは太い薪に燃え移る様に少しずつくべる木を大きくすればOK!

左から火口、焚き付け、少し大きい焚き付け、細い薪と段階的に薪を大きくして行くと失敗も少ないです。

購入した薪でも同じバトニングで段階的に大きくなるように薪を準備します。

 

着火に適した薪の組み方

着火がしやすい薪の組み方というものがあります。私が一番着火しやすいなぁと思うのはティピー型。火口、焚き付けに火をつけると自動で順番に着火していきます。形状も空気が入りやすい形状でうちわで扇いだりしなくても火が着きやすいです。意外に三角形のバランスが取りにくく組みにくい。

今回はティピー型が火がつけやすいですよと紹介しましたが要は火がつけばなんでもいい。空気の通りを考えた独自の組み方でもいいし、料理する時、まったり焚き火を眺める時用途に合わせて薪を組み替えるのもあり。

 

着火に失敗するパターン

着火に失敗する時は火口から焚き付けに移らず消えてしまうか火口が燃えて焚き付けにもついたのに焚き付けが少なくて消えちゃうパターンがほとんどだと思います。火口と焚き付けは多めに準備する事で失敗が少なくなります。何度も火起こしを経験すると自分の中でこれくらいあれば大丈夫という目安が出来てきます。あとは慌ててうちわで扇いで消してしまう人もいます。火が大きくなるには時間がかかるので扇がず熱が上がって来るのを待ってあげる事も重要です。

 

なぜわざわざファイヤースターターや火打ち石でつけるの?

キャンプ初心者の友達に質問された事があります。一般的に火をつけるのにわざわざつけにくいファイヤースターターなんかで着火するのって効率悪いですよね。ライターが楽チンじゃないかと。そうですよね!家で仏壇にお線香をあげるのにファイヤースターターでろうそくに着火するやつなんていませんよね?笑

キャンプでも正直ライターが楽チンです。ですがライターが簡単に使える環境ならです。

アウトドアでは雨でライターが濡れてしまう事もあります。気温が低かったり湿度が高くてライターが着かない事があります。タバコ吸う人は経験したことないですか?いくらカチカチしてもライターがつかないっていう事。その点ファイヤースターターは雨に濡れても拭けば使えるし、気温が低くても湿度が高くても着火する事が出来るのです。そのためキャンプをする人はファイヤースターターを使い火口というものにこだわるのです。

ファイヤースターターから火口になかなか火が着かない時はチャークロスが便利です。チャークロス知らない方も多いと思うので説明すると綿を炭化させた物です。綿は火口としてとても優秀で火がつきやすいです。チャークロスにするとファイヤースターターの火花だけでゆっくりと長く燃えてくれます。それを火種にし火口に火をつけます。火種になると火花では火が着かなかったものにも火がつきます。

 

失敗しない着火の方法まとめ

1.よく燃える火口を準備
2.乾いた焚き付けを多めに準備
3.空気の通りを考えた薪の組み方

上記の3条件が上手く着火する方法だと思います。準備8割です、火口と焚き付けの準備がバッチリならそんなに手間取る事もないと思います。ファイヤースターターも同じ。事前にファイヤースターターで着火出来るようになっていれば雨の日にライターが濡れちゃったという時にも焦らず着火する事が出来るのです。火口、焚き付けの準備さえ出来ていれば思ったより簡単に出来ると思います。もしもの時に着火手段は複数持っていていいと思うのでファイヤスターターにも挑戦してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

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